289] 勘所来る 投稿者:加藤光浩 投稿日:2001/10/25(木) 19:19:26 [返信] 出来高を見ても、値幅を見ても、さしたる過熱感のない中での高値引け。売り方にと っては、実に嫌な展開であるといえます。 この状況下で、売り方はどういう決断を下すか?ここは、感情的にならずに、一時撤 退するのが、先人の示唆するところであると思いますが。 「見切り千両」 「しまったは、しまえ」 「利食い急ぐな、損急げ」 「損玉を決断早く見切ること、これ相場の神仙と知れ」 「引かれ玉は投げよ」 「下手な難平、素寒貧」 このように、素早い損切りの重要性を謳った格言はいくらでもあります。 うんざりしましたか?でも、相場で感情的になった方が負けということは、売り方の 皆さんならご承知のことと思いますよ。10万の損は切れても、100万の損は切れ なくなると思いませんか? 個を確立した真の投資家群に言うことではないのですが。 投稿者:加藤光浩 投稿日:2001/11/07(水) 21:10:13 [返信] 買い方の辛抱もそろそろ限界だろう。 一部の信者は、恋から醒めつつある。 約束の11月が来ても、一気に上昇どころか、400円割れ寸前まで落ち込む。 注意銘柄に指定されて暴騰の筈が、たった7円高の、しかも日足陰線。 さしもの信用も揺らいで来て、いつもの煽り文句を見ても、白けムードが漂うだけ。 こうした感情は、滓のように各自の胸の中に沈殿し、やがて一つのきっかけで、投売 りへと暴発する。 幹部連中も、それを恐れている。 煽り文句の必死さが、幹部の胸のうちを語っている。 必死に煽っているけど、実績が伴わなければ、失った信用は回復できない。信者の胸 の中の不信の芽を摘むには、もはや、株価の上昇しかない。 しかし、幹部に買いあがるだけのリスクを背負う覚悟があるのだろうか? これ以上の資金投下が、恐ろしいのは幹部も同じだろう。 だから、元手要らずの買い煽りを図っているのだ。 時間の要素が、重要なのは相場も同じ。しかも、仕手株参加者は、特に短気。 仕掛け人も同じで、長期戦は望むところではない。即ち思惑どおりに、ことが進行し ていないことの証。 助走期間長さを言うのは、玉仕込みの段階までの話。仕掛けの始まった今は既に助走 ではなく、口にすることではない。 半年後、信者の人々はどんな思いでこの株のことを振り返るのだろうか。 リスクマネージメントあるいは集中投資について 投稿者:加藤光浩 投稿日:2001/12/03(月) 01:41:10 [返信] 金融工学が発達し、日本の投資家とは中学生と大人ほどの実力差があると言われてい る、欧米の投資家が、銘柄選択と同等に、ともすればそれ以上に重視しているが、財 産管理、リスクコントロールです。本の受け売りとなりますが、欧米の投資家はこれ について非常に研究をしているようです。 どうも、古来から日本の相場師が悲惨な最期を遂げることが多いのは、あまりにもリ スクに対する認識が甘かったせいのように思えます。その結果、常勝の記憶に酔いし れ、今回も勝つという楽観と自信によって、大き過ぎるリスクをとって、自滅してい ったように自分の目に映ります。 彼ら欧米の投資家が、どのようにリスクに対し、自らの財産の防衛を図っているか。 言うまでもなく、勝負に敗れて目減りした資産で、元の元金と同じような儲けを維持 しようとすれば、より大きな投資効率を追求しなければなりません。 1000万の元金を1100万にしようと思えば、買った銘柄が、1割上がれば可能 ですが、1割負けて資金が900万になった後で、1100万にするには、2割2分 以上値上がりする銘柄を探す必要があります。500万減らせば、12割です。当た り前ですが、ますます苦しい戦いとなり、無理をすれば、より大きなリスクを抱える ことにもなりかねません。一つの銘柄に賭け、一か八かの大勝負をすれば、確かに当 たれば大儲けですが、裏目に出たときに、財産を飛ばしてしまい、失地を回復する手 段をもたないこととなります。 だから彼らは元金を減らすことに神経質になります。勝負に負けても、回復できるこ とを考えて、周到にリスクマネージメントを行った上で運用します。どんなに優秀な トレーダーでも、勝率は4割ということですし。 続き 投稿者:加藤光浩 投稿日:2001/12/03(月) 01:42:00 たとえば1000万円を株で運用するとすれば、以下のような資金運用のモデルがあ ります。 株に投下するのは半分の500万。残りは、暴落時に備えキャッシュで保持する。 しかも、全体のロスは1割まで。それ以上の損失が出れば自動的にロスカット。そし て、1銘柄に投資する資金は、全体の1割まで。だから、1000円の株なら買うの は1000株、500円なら2000株。どんなに有望に見えても、それ以上は買わ ない。 どうです、面白みがないでしょう(笑) 「一つの籠に卵を盛るな」「名人は相場の怖さを知る」といったところでしょうか。 このリスク管理に対する姿勢は、長い経験則によって生み出されたものでしょう。 欧米の投資家は、金の亡者の印象があり、個人的には嫌悪感を持っているのですが、 未来を知ることにおいて人間の限界を弁えているかのように見える、この知恵は、お ろそかには出来ないよに思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 苦言 投稿者:加藤光浩 投稿日:2001/12/08(土) 07:38:40 [返信] 相場の世界は、大手証券、嵌め込み屋、悪徳投資顧問など、素人を食い物にして、 己の利を得ようとする魑魅魍魎の巣食う世界だ。 経済活動という目くらましに欺かれていはいけない。ここは賭場なのだ。 もう一度、自分の利益は、他人の損失によって、成り立っていることを、思い返し て欲しい。 他人の善意など、あてにしてはいけない。 そう遠くない将来、丸善と同じように、石井のことなど忘れて、次の銘柄を買い煽 るだろう。石井を切って突撃すべしと命じるかもしれない。 そうでなければ「司令官」など勤まるまい。 最後の老婆心で申し上げる。 今回痛手を被った方は、自分が騙されやすい体質であることを自覚すること。 今は、二度と同じ過ちを繰り返さないと、猛烈にお考えだろうが、残念なことに、 一度騙された人が、二度三度騙されるのだ。 必ず他人の目のチェックを通すこと。 最後に言うが、幸運にも余力を残すことが出来た方は、相場から足を洗うという 選択も検討すべきだ。 相場の損は相場で取り返すという決心が報われるほど、この世界は甘くはない。 あなたと、同じ決意をした方が、更なる失敗を犯して、今度こそ完全に破滅した という事例など、数限りなくある。 自分の能力を知ることが、真の賢者なのだ。 手の内を開帳 投稿者:加藤光浩 投稿日:2001/11/08(木) 01:07:51 [返信] この株でなくてはという、思い込みはない。生涯に一度会うかどうかなどとい う思い込みもない。 売り禁を嫌うが、さりとてなればなったで、別の株を探す。 度胸がないとか、男だったら攻めて来いとか、とかいう言葉には関心がない。 自分が兜町に顔を出した目的は、勝負を楽しむためではないからだ。 別に天井を売りたいとは思わないし、売ろうとも思わない。天井を狙うことが 過ちの元となることも知っている。 熱が冷め、世間の注目も去り、相場が完全に死んでしまった時期に初めて出動。 狙った株が上がれば上がるほどいい。買い方が、熱くなって買いあがってくれれ ばくれるほど、ありがたい。 力で相場を売り崩そうとか、チャートを作ろうとかは思わない。そうした無理な力に よる相場は、いずれ破綻するということを知っているからだ。 森羅万象、この世に存在する全てのものは、死を迎える。無論、株式も例外ではない 。 それを根拠としているから、自信がある。 狙った株式が死を迎え、自然と崩落するのを待っている。 手の内を明かせば、あなた方が、敵視する売り方とは、こういうスタイルを標榜する 人種です。